
唐辛子
朝の日差しが、庭に広げた唐辛子をひとつずつ叩いていきました。種がかさりと鳴り、まだ乾ききらない赤い色が少し残っていました。

朝の日差しが、庭に広げた唐辛子をひとつずつ叩いていきました。種がかさりと鳴り、まだ乾ききらない赤い色が少し残っていました。

空を渡る雁の群れが見えた。長く見上げていても、首は痛くならなかった。

葉が一枚落ちた瞬間、その波紋がほかのすべてを止めました。湖はまた静かになり、水面ににじんだ赤い光だけがゆっくり広がっていきます。

水たまりに黄色い傘が映って、 風に揺れて緑色ににじみました。
晴れ
林道の終わりで足を止めた。黄色い針葉が陽に光り、ススキの稜線の向こうの山がくっきりしている。

今日もあの方向を振り返った。街灯の光が地面に濡れた跡のようににじんでいて、その先に誰もいないとわかるのに、ひと呼吸かかる。 あの人が歩いてきた路地は、いまでは私が歩き出ていく道になった。葉の落ちた桜の木の下、足を止めて、ゆっくりと背を向ける。