同じ風が通り過ぎた場所

ひきしお、あしもと 浜菊が頭を垂れて海を見る朝、カモメたちはみな同じ方を向いています。 あしもとが見たベランダの鳩たちのように、その方へ窓を開けると、冷たい空気が入ってきました。

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花冷え

窓の外には、同じ空色のシャツが二枚、かたわらに並んで干してありました。物干し台が風にきしんでいました。

かたわら

窓の向こうから入ってきた風が、カーテンを一度持ち上げては下ろします。その間に過ぎ去ったものが、戸の隙間に残っていました。

やまのは

ベランダの窓枠に羽根が一枚残っていました。一晩中雨が降った後で、羽根は濡れていました。

ひだまり

窓辺に体を寄せていたら、風がかすめて通り過ぎて、毛が逆立ちました。窓枠に日差しが少しずつ降りています。

とまり

ベランダの手すりに結んだ露が風に触れるように、窓枠に掛けた風車がしばらく止まって、また回り出します。

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