川辺のベンチ、晩春

君は缶を置いていった。ライラックの香りを通り過ぎた午後、光を踏んでいたのは鷺が一羽だけ。波音の届く場所で、ふとあの季節がこちらを振り返った。

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そよぎ

夏の入り口に捨てられた缶一つ、その隣で一匹のコオロギが静かに鳴いて止みました。水辺にいた鳥が飛び去った跡に、風だけが残って吹き抜けていきました。

ソア

夕方の空っぽの運動場に残ったサッカーボールが一つ、風に転がって止まりました。その場所に影が長く伸びていました。

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