
光がにじむ時間
午前五時、まだ闇の晴れきらない窓の外を眺める。世界は眠っていて、自分だけがこうして起きていることが、不思議と見知らぬことではない。 カーテンの隙間から染み込む光が床に長く横たわる。ゆうべの重い考えが、その光に沿って少しずつ薄くなっていく。何も解決してはいないが、時間が流れているというだけで、いまは持ちこたえられる。 ひとりであることが寂しくないときがある。息づかいさえ静かなこの瞬間、自分がここにいるという事実ひとつで十分だと感じられる夜。 朝が来ようとしている。私はまだカーテンを開けていない。光がひとりでににじんでくるのを待っている。
明け方の市場へ行くと、まだ明かりのつかない店のガラスが真っ青に濡れていますね。その窓に映った自分が古い写真のように見えて、しばらく立っていました。