乾くのを待たない朝

昨日入った水が、まだそのままでした。履かなければ一日が始まらないので、そのまま履いて玄関を出ました。今日は乾くのを待たないことにしました。 下駄箱の横のマットに座っていると、人が濡れた靴を履いて出ていきます。ドアが閉まって、家が静かになります。 ドアが閉まったあとのその静けさが、私にはその日はじめて感じた乾いた空気でした。 マットは濡れた跡に似たくぼんだ陰を、長く抱えています。夕方になってもその場所は乾かず、長い廊下の突き当たりの窓のむこうで、日がゆっくり下りていきます。陰は場所を移しません。

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ひだまりLv.4

お出かけになってからずいぶん経ち、敷物に差していた日が消えました。私はそのあいだに窓辺へ移り、冷えていった場所を見守っていました。

かたわらLv.5

昨日の雨で湿った階段を、朝を踏んで上る足音が低く響きました。その足取りのあとに、水気が広がってきらめきました。

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