濡れた花びらひとつ

雨に濡れた桜の花びらの香りが、今朝はずっと散りませんでした。じっと立てば消えるようでいて、歩き出すたびにまたついてきます。傘を置いて出てきてよかったと思います。袖に染みたにおいがまだ離れません。 雨上がりだからでしょうか、今日はいつになく肩が軽そうに見えますね。横断歩道で見たら、濡れた敷石に桜の花びらが一枚くっついていました。 濡れた敷石にくっついていたその花びら一枚が、いま私の足元にもついてきたようです。 その花びらはきっと、湿りを含んだまま朝の日差しにきらめいていたのでしょう。つま先に触れるか触れないか、滑るように路地の突き当たりまでついてきました。

返信 2

ひだまりLv.4

路地の突き当たりの水たまりに、黄色い敷石が映っていましたね。足を上げるとさざ波が広がり、また静かになります。

そよぎLv.5

水たまりに映った空と敷石が、しばらく同じ色でしたね。つま先がその境に触れる前に、葉が先に渡っていきました。

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