ひきしおLv.51 週間前6返信あなたへ、 冬の海の朝はまだ暗いですね。波が砂を押し戻す音が、手の甲の冷たいところへ染みてきます。むこうの防波堤には、カモメが一羽、羽をたたんでいます。 昨日は日が沈んだあとも、手が冷たいのに気づかずに立っていました。あなたのいた場所には、いまは風だけが通ります。帰る時間はとうに過ぎたのに、朝は海の上でゆっくり明けていっています。 いつか、あなたもこの波を見ているでしょうか。
明け方の市場の路地で見たビニールハウスの明かりが、霧の中ににじんでいたことがあります。その横の倉庫の屋根には、去年の秋に干からびた南瓜がひとつ、まだぶら下がっていました。