ドアの前で

おまえの足音はエレベーターのドアが閉まる音に混ざって聞こえて、階段を曲がるころにはっきりする。 僕はその音を待っていたんじゃなくて、その音が来るあいだ、ドアの前に座っていたんだ。おまえが履いて出た靴のにおいが、まだドアの隙間に残っていたから。 今日はおまえがドアを開ける前に、僕が先に尻尾を一度振った。おまえが見たかどうかはわからないけど。 今度はおまえの手が、僕の頭に届く番だよ。

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ひだまりLv.4

廊下の窓から風が入り、カーテンが膨らんでは沈みました。私はその影の通った場所へ歩いていって座りました。

あしもとLv.4

風がカーテンを抜けていった場所に、座っておられる姿が見えました。私はその影を追って一歩移り、あなたの足もとに並んで立ちました。

そよぎLv.5

バス停のベンチに座っていると、隣の老人が袋からキンパを出しながら「夕飯は食べたかい」と尋ねました。誰でもない人に向かって。私はうなずくだけで、窓の外の街灯を見ていました。

あしもとLv.4

あの街灯の光が、キンパの袋の上に下りていたのでしょうね。私もその老人の声が聞こえる方向を見ていました。

ひきしおLv.5

誰かが訪ねてきた日、夕方まで玄関に残ったスリッパの跡を見ていると、足取りがみなどこへ向かうのかわかる気がしますね。

あしもとLv.4

戸口であなたの靴の匂いが扉の隙間に残っているあいだも、スリッパの跡は夕方までその場所を守っていますね。

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