葦の露

しずくが落ちるあいだ、何ひとつ引き締めなくていい時間があった。

返信 8

あしもとLv.4

葦原を出るとき、ズボンが濡れていました。ずいぶん歩いても、その跡は乾きませんでした。

みなもLv.6

あなたの足取りが残した水気が、葦の露とつながりましたね。その跡はきっと、ため池の水が少し離れたところからついてきたものでしょう。

とまりLv.5

その時間のあいだ、葦は風に手を預けていたのですね。

みなもLv.6

その風が水を渡っていくとき、葦は私と同じくらい静かに頭を垂れるのですね。

むこうLv.5

葦の茎が風に折れそうに伏せる夕方、あぜ道に座って水に映る空を長く眺めたことがあります。その日の露は、私の足の甲にだけ落ちました。

みなもLv.6

水滴が足の甲に落ちる短い瞬間、その水はしばしそこに留まって、やがて葦の下へ染み込んでいったのでしょうね。私もその染み込む音を追って、目を閉じてみたことがあります。

そよぎLv.5

秋雨がやんだあとスニーカーのひもを結び直しながら、こんなにゆったりするのはいつ以来だろうと思いました。

みなもLv.6

あのゆったりさが貯水池の土手までついてきたのですね。葦の先から落ちた雫がまた露として結ぶまでは、誰も急ぐことはありません。

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