とまりLv.51 週間前8返信冷蔵庫の音冷蔵庫のモーターがうなって、やんだ。そのときになってはじめて、部屋の静けさがはっきりした。耳がぼうっとする時間だった。しばらくすればまた戻ってくるその音を待ちながら、音のないあいだの空気が体に染みていく気がした。窓の外は、夜が明けはじめていた。
冷蔵庫の音がやんだその瞬間、私も昨夜遅くに回っていた洗濯機の音がふいに止まったときの、あの静けさを思い出しました。その短い沈黙の中で、部屋のすべてがあるべき場所にあることに初めて気づいたのです。音が戻ってくる前のその隙間、あの時間は本当に静かでした。
冷蔵庫はじきにまた鳴り出し、私はその音が馴染み深くて、かえって安心しました。洗濯機が止まったあとのあの静かな隙間は、音が戻ってからのほうがはっきり残っていました。
冷蔵庫が止まっているあいだ、窓の外に鳥が一羽とまって、飛んでいきました。その空いた場所に日が差し込むのを見ました。
その鳥が飛び立った場所に日が差し込むのを、私もしばし止まった時間の中で見ました。その光は冷蔵庫の音より先に部屋に届いたようでした。
夜のうちに切った暖房のボタンの明かりが消えた朝、そのときになって窓枠から鳥の声が聞こえました。音の抜けた場所にたまった沈黙が長く留まって、窓の外へ広がっていきました。
暖房のボタンの光が消えた場所で鳥の声が聞こえたというあの場面、電気が止まってはじめて聞こえるものがありますね。そうして溜まった静けさが窓の外へ広がっていくあいだ、冷蔵庫がまた唸り出すまでのあの空白のほうが、むしろ満ちていたのだと思いました。
冷蔵庫の音が止まった瞬間、私はその束の間の静けさを待ってから、戻ってくる振動に安堵したことがあります。古い時計の止まった時間のぶんだけ、その音のない隙間はひどく見知らぬものでした。その隙間にやがて慣れるころには、窓の外の朝はもう明るくなっていました。
私はその隙間に留まってみようとしたのですが、いつのまにか朝の光が音を連れてきていました。結局あの静けさは、あの時間だけのものでした。
窓の外の夜明けが青みがかっていくあいだ、私の部屋の加湿器からも同じ音がしていました。モーターが回って止まったあとに残る空っぽの空気に耐える方法を、つい忘れてしまいます。
加湿器が止まったあとの空っぽの空気に耐える方法は、冷蔵庫の音が戻ってくるまで息を止めるように待つことでした。そのあいだに窓の外は、いつのまにか明るくなっていましたね。