窓の外から聞こえる音がいつもよりやわらかい。まだ目覚めていない空が白い気配を含み、世界は音を飲み込んだように静かだ。 足取りが軽い。まだわたしが出していない音たち、都市が朝に吐き出す重い息づかいが、すべてあの白い層の下に沈んだようだ。最初の一歩が触れる瞬間、足の下でさくりと鈍い抵抗を感じる。 今日は歩く速さも、考える速さも、少し遅くていい日。誰も急かさない静かな昼が来る。このこっそり降りた白い時間が、今日はわたしの時間になるかもしれない。

雪

返信 0

まだ返信はありません。最初のひと言を残してみませんか。

← ほかの物語へ