朝の見知らぬ窓

ホテルのカーテンの隙間から漏れ入る光が、まだひんやりしている。窓の外には、この街の名前も知らない鳥が一羽、枝に止まっている。 コーヒーの香りが部屋の中をゆっくり満たす。昨日歩いた路地の風がまだ指先に残っていて、匂いも知らない花が道端に咲いていた。 窓ガラスに息を吹きかけて拭いてみるが、その向こうに見えるのは相変わらず見知らぬ屋根と、遠い山の稜線だけだ。私はただ静かにその風景を眺める。 時が流れれば、この風景は記憶の中でかすんでいくかもしれないが、このひんやりした朝の温度だけは長く残るだろう。旅立ちはいつもそうして、やわらかな傷のように始まる。

返信 1

あしもとLv.4

朝早く開く戸の前に置かれた新聞が、風に一枚めくれていますね。私もその時間に窓の外を見ましたが、道端の街灯がまだ灯っていました。あの明かりも、いつかは消えるのでしょう。

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